ふっく―のきっと明日は晴れる

主のしょーもないことを書いたブログです。日常で感じたことや気になったことを記していきます。

書評『目を合わせるということ』を読んで人との向き合い方を学んだ

目を合わせるということ

 

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著者 モモコグミカンパニー
出版社 シンコーミュージック・エンターテイメント
出版日 2018年3月7日(水)

今回は、初めての本の紹介記事です。


最近、とってもハマっているBiSHをさらに深く過去のことなどを知っていきたいと思ったため、BiSHのモモコグミカンパニーの初の著書『目を合わせるということ』を紹介させていただきます。

 

この本は、BiSHを最近知って過去のことやさらに深く知りたい方、まだBiSHのことを知らない方、周りの人や相手としっかりと向き合えていない人におすすめの1冊になっています。

 

BiSHのことを知らない方はこちらをどうぞ

fukkun1206.hatenablog.com

 

同じWACK所属のBiSを知りたい方はこちらをどうぞ

fukkun1206.hatenablog.com

 

 


読みたくなったきっかけ

元々、前の記事でも書いた通り昨年10月に放送されたアメトークの「BiSHドハマり芸人」でBiSHに見事にハマりました。

 

そこで今ブームが来ている時はにわかファンもたくさん増えますが、同じような人と比べて少しでも詳しくなりたいと思ったのが大きな理由ですね。

 

まだまだBiSHを知ってから日が浅く、ネットやYouTubeで色々と調べているのですがファンやメディアから見たBiSHしか知らないので、メンバーや社長さんなどの内部から見るBiSHはどのようなものなのだろうと興味を持ちました。

 

色々調べているとメンバーのモモコグミカンパニーが書籍を書いていることを知ったのでBiSH結成当初から現在までを深く知ることが出来ると思い読むことを決めました。

モモコグミカンパニーの紹介

2015年に結成され2016年にデビューした女性グループBiSHのメンバー。

 

「楽器を持たないパンクバンド」として活動中。BiSHはメンバーが作詞することも多いのですが、その中でもモモコグミカンパニーは多くの楽曲の作詞をしています。

 

メンバーは、アイナ・ジ・エンド、セントチヒロ・チッチ、モモコグミカンパニー、ハシヤスメ・アツコ、リンリン、アユニ・Dの6人。個性的な名前が多いですよね。

 

芸能人でもファンが多く、佐藤健さんや、生田斗真さん、千鳥のノブさんも公言しています。

本の構成と読みやすさ

『目を合わせるということ』の構成

はじめに p3~p5
Chapter1 Welcome to the BiSH Parade       p14~p39

 Chapter2 Chaos BiSH                  p45~p94

 Chapter3 Momoko                                      p114~p123

 Chapter4 The BiSH Show                             p128~p164

 Chapter5 Lifestyles of the BiSH & Famous  p170~p185

 ボーナストラック                                          p188~p196

 おわりに                                                         p203~p207

読みやすさ

普段あまり読書をしませんが、途中止まることなく読めたのでかなり読みやすいと思います。

 

ほとんど見開き1ページで話が完結するようになっているので話が長くなりすぎずオフショットの写真も多くて初心者の方でも2時間~4時間ほどで読むことが出来るのではないでしょうか。

 

モモコグミカンパニーは作家というわけではなく女性グループのメンバーなので専門的な難しい言葉や言い回しなどは使われておらず回りくどい文章ではなくストレートに刺さる言葉がたくさんあります。特に言葉を調べたりすることなくストレスフリーで読めます。


なぜアイドルを目指しているのか

p15
もしかしたら、漠然と人前に出たいと思っている人は誰かに認めてもらいたいと思っているのではないだろうか。
その”誰か”は自分自身で、自分で自分のことをうまく認められないから、人前に出て他人に自分を映して自分ことを確認しようとする。

この頃のわたしは、アイドルという仕事が気になっていた。どうして世の中にはこんなにたくさんのアイドルがいて、オーデションには毎回何千人もの応募が来るのか。それが知りたくてアイドルのオーデション現場に行ってみたいと思った。

 

アイドルは人前で歌ったり踊ったりする職業なので普通の仕事よりも自分を応援してくれたり見てくれたりする人は多いです。

自分で自分の価値が分からない、自分が世間からどう思われているのかを知りたい。そんな気持ちが高まって承認欲求を満たすためにアイドルを目指すんでしょうね。

 

 

p16
ワクワクしながらオーデション雑誌のページをめくり見つけたのがBiSHだった。
AKB49みたいな大規模なグループより倍率も低そうだし、これならオーデション現場に行けるかもしれない。
そんな理由でBiSHのオーデションを受けることに決めた。
アイドルになるということよりも、アイドルのオーデションに行って生身のアイドルになりたい女の子たちを観察することが目的だった。

 

現在大活躍中のBiSHのモモコグミカンパニーは自分がアイドルになりたいと思う気持ちがあったのではなくアイドルになりたい女の子の人間観察のつもりでオーデションを受けたのは想像もしたことがなかったですね。

 

その後、全く社長のことやプロデューサーのことなど知らなかったと書いてありましたが、知らない世界に興味本位で飛び込んでいく勇気は素直に尊敬してしまいました。今の自分は今ある世界に甘えていることが多いのですぐ行動に移せる行動力は見習いたいですね。

 

BiSHにいること

p123
BiSHで人前に出るようになってから、自分でヘンだと感じている部分こそが、わたしの個性を作っているのではないかと思うようになってきた。わたしという人間を形成するものじゃないかと。

苦手を克服しようと努力するのは大切だけど、そういう考え方だけが正解なのだろうか。わたしは少し窮屈に感じる。何でもできるから凄いというわけではない。

BiSHが個性的だと言われるのは、みんながちょっとずつ”ヘン”だからじゃないだろうか。
一見何でもできるように見えるグループだけど、実はそれぞれがヘンなところを抱えながら生きている。だからBiSHは面白いと思う。

 

普通は、ヘンなところがあれば修正して特に日本人は完成されたアイドル像へと個性を正していくと思いますが、BiSHはあえて個性を長所と捉え伸ばしていきます。

 

テレビやラジオなどで取り上げられても個性的な名前から取り上げられ、メンバーそれぞれが容姿や口調などがクセがあるので芸人さんやMCの方から突っ込まれることがとても多いですね。

 

歌い方ももともと持っているクセや表現をさらに生かすことで楽曲に彩りが出ます。

 

みんなで同じような歌い方で歌うのもいいですがが、個性的なグループのほうが良くも悪くも注目されることは多くなると思います。それを社長の渡辺氏や音楽プロデューサーの松隈氏は狙ってBiSHというグループを作り上げていっているのだと感じました。

 

p172

これはきっとそのアイドル・グループに一貫したコンセプトがあるからだと思う。清純派のグループに金髪の子はいない。それに比べBiSHのメンバーはとことん見た目や趣味が被らない。それぞれが異なる強めの色を持っている。

一人ひとりがまったく違う人生を歩んできたからだろう。考えてきたこと、関わってきた人、その全てが一人ひとりに影響して、今たまたま一緒のグループとして活動しているのだ。

わたしの中で一つしかなかったモノクロの世界は一気に色鮮やかになった。大学に行って就職活動するのが当たり前。そんな”普通”を変えてくれたのがBiSHだった。

窮屈な檻の中から飛び出したような気持ちになった。BiSHのメンバーに出会ってから、わたしの世界の常識は一つひとつ確実に壊されていった。

 

「それぞれが異なる強めの色を持っている」にとても強い個性を感じました。

やはりそれぞれが生きてきて形成された個性を潰さずに混ぜ合わせることで化学反応を起こしてさらに濃い色になっていくんでしょうね。

 

BiSHの活動はモモコグミカンパニーが思っていた”普通”の活動とは真逆です。

PVでは馬糞を投げつけられ、ライブでは13回同じ曲(BiSH‐星が瞬く夜に)を披露するなど普通の生活を送っていると絶対にありえない出来事がたくさん起こっていますね。

 

普通の人生を送るほうが幸せと言われているが自分の好きなことや辛くても他の人が一切やらない唯一無二のことが出来る日常のほうが数倍幸せだなと感じる時がある。

 

この世に常識というものは存在しない。

これはモモコグミカンパニーが言葉で伝えてくれたメッセージであると共に、今までのBiSHの活動を見ていると本当にその通りだなと感じることが出来ます。

 


『目を合わせるということ』の本当の意味

p3
目を合わせるということは簡単に見えてすごく難しい。目を合わせるには自分が相手を見ていること、相手が自分を見ていること、その二つが同時に必要だからだ。

人は自分の姿をまっすぐ瞳に映してくれる誰かをいつも探しながら生きている。のではないだろうか。

 

p204 p205 
今あなたがもし自分は一人きりだ、誰も分かってくれない、そんなふうに思っているとしたら少しだけ顔を上げて周りを見てください。

あなたがただ目を合わせないようとしないだけで、あなたと必死に目を合わせようとしている誰かはすぐ近くにいるかもしれません。

 

わたし自身、一人きりだと孤独を感じるときはたくさんあります。だけどどんなときでも誰かは味方してくれていた、誰かは目を合わせようとしてくれていたのだと思います。

 

自分の弱みをさらけだすことでもあって、人に弱みを見せることはわたしにとってすごく怖いことだったからです。だから長い間、目をそらしながら生きてきました。


目を合わせるということは自分だけでは達成が出来ません。必ず誰かが自分を見てくれていないといけないし、自分も相手を見なければなりません。
それが、時にはモモコグミカンパニーと本当の自分で衝突してしまうこともあります。

 

自分ひとりで抱えていた問題は周りの人と目を合わせ、話し合ってみると自分の問題を解決することで周りの人を手助け、救える手段になるかもしれません。

 

BiSHのことを深く知りたい方におすすめ

 

BiSHで活動されているモモコグミカンパニーさんのBiSHになるまでの活動とBiSHとしての怒涛の日々が記された『目を合わせるということ』。

 

この一冊に人と向き合うことや視野を広く持つことなど様々なメッセージがたくさんまとめられていました。

 

改めてこれから新しく何かを始めてみたい人や周りの人と向き合いたいと思っている方に、BiSHのことを興味持っている方にぜひ読んでいただきたいです。